中国政府は4月1日、新たな経済特区を作ると発表。同地区の開発に関連する株式銘柄が急騰した。

(以下ロイター2017年 04月 3日 から引用)

中国、河北省に新たな経済特区を設置 北京・天津との一体化推進

[上海 1日 ロイター] – 中国政府は1日、河北省に新たな経済特区を設置すると発表した。隣接する北京市、天津市、河北省を1つの経済圏にする取り組みを推進する狙いがある。新華社によると、新しい特区は「雄安新区 Xióng’ān Xīnqū」と呼ばれ、1980年に設置され、国内の経済改革を後押しした深セン経済特区と同様の全国的な意義があるという。新区は北京の南西約100キロに位置し、北京の「非首都機能」の一部が移転される。面積は当初100平方キロだが、将来的には2000平方キロに拡大する。北京市の人口は2200万人に上っており、人口増を抑制するため、産業および非首都機能の河北省への移転に取り組んでいる。

(引用以上)

経済特区と言えば、鄧小平が改革開放路線で推進した深圳経済特別区設立が有名で、その他天安門事件で停滞した経済を打開するために90年代に鄧小平が決断した上海浦東新区の開発がこれに続く。今回、雄安新区の設立が発表された途端、北京など周辺都市から車が殺到し、大渋滞が発生したらしい。雄県、容城県、安新県といった雄安新区に含まれる辺鄙(へんぴ)な田舎町の住宅価格は、一夜にして急騰しただけでなく、清明節の連休で休場となっていた上海株式市場は、取引を再開した5日、当該地区のインフラ整備に必要な企業が総じて「雄安銘柄」として、急騰した。現時点で具体的な青写真はほとんどなく、「雄安新区」という4文字だけしか存在していない模様である。

出典:日本経済新聞2017/4/24

【取り敢えず意外と北京と近い。政治的にも。。。】

恐らく、このニュースの背景を理解するには、多少政治的な背景も理解する必要がある。習近平総書記は若いころ、河北省で勤務した経験がある。2012年の中国共産党第18回代表大会で共産党総書記に就任した習近平氏が、2013年秋の共産党「3中全会」で打ち出した全面改革は、ほとんど実質的に進展していない。戸籍制度、国有企業の改革、規制緩和等の重要な改革は既得権益者の抵抗により難航している上、公害や不動産バブル等国民の不満が高い問題も山積している。その意味で、「停滞する政治や経済の突破口としての特区の設置」ということであろう。

出典:人民網日本語版 2017/05/04

ただ、深圳経済特別区や上海浦東新区の開発戦略が成功した最大の要因は、税制の優遇措置と外資系企業の誘致に成功したことである。内陸にある雄安新区は海から遠いという地理的な制約もあり、2017年の現在において通用する手法であるかは少し疑問だ。勿論、地理的に内陸にあることから海外企業が進出先として選ぶメリットもなさそうである。

ともあれ、あの中国のことである。今回は、どちらかというと、国内企業と、内陸開発の為、何か他の方法による成長の方策を考えているのかもしれない。いずれにせよ、これからの動向が注目される。

 

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