ところで、中国に関係したニュースを見ていて大変困るのは、漢字で示された略語ではないだろうか?例えば、「三中全会」とか、全人代とかである。ところが、それに・・総書記、中央軍事委員会主席、首相。。。?同じ人物に対しても複数の肩書きがたくさん出てくるのも、中国関連のニュースの特徴である。これについては、あれこれとwikiやその他を調べてみた所で、解説がやたら長くてまだらっこしいので、図を見た方が早い。

【分かり易く示すとこうなる】

出典:日本を守るのに右も左もない

要するに、13億人の人口を抱える中国における共産党員8260万人の内、政治局員が25人居て、その中の「政治局常務委員」が7人(これがチャイナセブン)いて、その中の頂点にあるのが、総書記ということである。

ま、サラリーマンで言えば、常務委員は重役で、それでも、その二つぐらい下の中央委員・候補(約300人)に入るだけでも十分出世であり、「役員就任おめでとう!」と言っていいレベルでの出世というものだろう。何しろ人口13億人、党員8000万人以上もいるのだから。

【本当は上記の説明だけ覚えておけばいい。しかし、党大会が何よりも重要である。】

で、話をややこしくしているのが、「じゃ、言われている通り一党独裁なんですね。分かりました!」とはいかないのが中国の政治体制。表向き、組織図では以下のようになっている。しかし組織図に関係なく、総書記→チャイナセブン→その他。。。の順番でエライ人達である!と、ざっくり覚えておけばよい。こうしたことは、皆様がサラリーマンや組織に属している経験が長ければ長い程、容易に理解出来るはずである。実質的に誰が力を持っているか?という実態と、表向きの組織図が別になるのはよくあること。

★「中国共産党全国代表大会」は「全国人民代表大会(全人代)」とは違うので注意。

出典:日経ビジネス2012/11/2から。一部改変

【ニュースでよく聞く三中全会:一中全会~七中全会まである】

では、報道等で我々がよく耳にする中学校のクラス会のような「三中全会」とは一体何か?

簡単に言えば、上図の5年に一度開かれる「中国共産党全国代表大会」が、中央委員会、中央紀律検査委員会メンバーの選挙を行った後、開かれる会議のことである。直近で言えば、2013年11月に行われた「第18期中央委員会第3回全体会議(第18期三中全会)」というようにである。番号の数え方は、その党大会直後の第一回全体会議(一中全会)で党指導部の人事を、数カ月後の第二回全体会議(二中全会)で政府の人事を、党大会の約1年後に開催される第三回全体会議(三中全会=一番重要な会)で、中長期の主要政策をそれぞれ決めている。「決めている」としたのは、ここで決めたら次に説明する全人代(名目上ここが最高機関)で「エライ人達が実質的に決めたことだから全人代で問題無く決まるに決まっている」からである。(サラリーマンや組織人が、役員会の一つ前の段階の経営会議やら常務会の開催時に上役に提出する資料で(建前上はその後の役員会で「討議」と「審議」が尽くされた後で決議される案件同様に)行われる根回しの強烈なバージョンだと思っておけばよいだろう。)そして、それで終わりかというとそうではなく、三中全会以降、1年ごとに四中全会、五中全会、六中全会が毎年秋に開かれる。そこで農村政策、教育問題等、指導部が重要だと判断するテーマを議論する。次期党大会が開幕される直前(例えば、今回は2017年10月18日に党大会が開催予定なのでその直前の10月11日)に開かれる七中全会では、それまでの5年間を総括し、次の党大会に向けた準備を行う。

◆その七中全会(2017年10月11日開催予定)の後、振出しに戻って、党大会(2017年10月18日開催予定)の直後に上述の一中全会が開かれて、常務委員7人、政治局員25人が決まるはずである。(ちなみに、前回は2012年11月15日の第18回中央委員会第1回全体会議(一中全会)で、現在の習近平体制が固まった。)

【では全人代とは???】

間違って(笑)、上記のウィキペディアへのリンク等、開いてしまった方はお気付きではないかと思うが、普通の人にとって、中国の政治体制を理解することは、途方も無く時間がかかる。今暫くの辛抱を!

全人代は「全国人民代表大会」の略称で、国権の最高機関とされている。イベントとしては、年に一度、毎年3月に人民大会堂で行われ、大変華やかなものである為、報道で耳にする方も多いだろう。

参考記事:日本経済新聞 2017/03/18 全人代 年に一度の「祭り」模様 中国・北京

 

出典:AFP記者コラム 中国・全人代、規律と統制の国を象徴する大会 2017/04/07 

しかし、これを一番最後に持ってきた理由は、特に中国は三権分立ではなく、上記の党大会と一連の三中全会までの会議で大体決まってしまうためである。上記AFPのコラムにもあるように、「中国を拠点とするカメラマンにとっては最も制限を受けずに撮影できる場の一つ」にもなっている。写真に示されるように、正に見せ場なのである。

【最後に】

簡単に書こうと思ったが、以外と時間がかかってしまった。それ程中国の政治体制を理解するのは、複雑怪奇でよく分からない部分が多いからである。そしてもう一つは、建国当初の強力なリーダー(毛沢東、周恩来、鄧小平)クラスの圧倒的な人物は既に過去の人で、中国の政治体制を動かすためには、総書記と雖も、各政治勢力(よく報道されるのが共青団と太子党との争い)と牽制・妥協・協力を織り交ぜながらでないと運営が出来ない状況にある。だから、三中全会とか、全人代とか、一応何があるかは分からないので、一つ一つの事象に注目をしておく価値はあると言える。

 

 

 

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