先日、ニューズウィーク日本版(2017年5月30日)に興味深い記事(第四次アニメブームに沸く日本、ネット配信と「中国」が牽引)が掲載された。

同記事によると、日本のアニメ市場が、急拡大しており、2012年の1兆3333億円から2015年には1兆8255億円に市場規模が急拡大しており、その約5000億円の増大分の内、約3400億円が海外市場が貢献しているという。

恐らく日本で育った人であれば、オタクでなくとも、何らかのアニメ(ドラえもんやキャプテン翼、ガンダム、スラムダンク、プリキュア、セーラームーン、ちびまる子ちゃん、ポケットモンスター、宇宙戦艦ヤマトetc..)と、この程度は名前を挙げることが出来る(書きながら自分でも結構驚いているのだが。。。)ぐらいアニメとは馴染み深い代物であるが、中国人とて同様である。}

実は、かくいう私も、知り合いの中国人から自分が知らない日本のアニメについて教わるぐらいで、今の80年代生まれと90年代生まれの中国人(それぞれ「バーリンホウ=80后」「ジュウリンホウ=90后」と呼ばれる)の世代は、皆日本のアニメに影響を受けて育っているようである。その影響がどれだけ凄いか?ネットで(例えば日本アニメ 禁止 中国 等のキーワード)検索をすればすぐ分かるのだが、ゴールデンタイムの日本アニメの放送が禁止されてしまった程(注)である。勿論、クオリティの高い日本アニメ自体が消えたり見られなくなることは決してなく、ネット等、何らかの方法で見続けながら幼少期から思春期を育ったのだろう。先日、中国でのヒットやマーケティングを全く想定していなかった「君の名は」が思いもよらぬ大ヒットを記録したことは記憶に新しい所である。尚、やはりと言うべきか、中国のアニメ業界も育ちつつあり、その市場規模は2017年に1500億元(約2兆4千億円)ということで(2016年の日本が約1.8兆円なので)恐らくは抜く見込み(注2)とのこと。

注1:《広電総局《関于発展我国影視動画産業的若干意見》(わが国のアニメ産業発展に関する若干の意見)2004年4月20日発布
《広電総局関于加強電視動画片播出管理的通知》(テレビアニメ放送管理強化に関する通知) 2008年2月14日発布
① 国産アニメ:輸入アニメの放送が7:3の原則
(国産アニメが放送するアニメ全体の7割を下回ってはならない)
② 海外アニメの輸入に関しても1:1
(国産アニメを制作した機関は、国産アニメを制作した時間と同じ分まで海外アニメを輸入できる)
③ ゴールデンタイムでの海外アニメの放送禁止
(2008年5月1日より、17時から21時まで海外アニメは放送禁止に)
輸入アニメの放送状況は厳しくなってきている上に、新規に輸入を申請してもなかなか許可が下りない、という状態

出典:中国アニメ市場調査  2015年調査報告 JETRO

注2:中国、アニメ愛2兆円 日本らしさ人気 日本経済新聞2017年5月2日

上記のジェトロの資料がよくまとまっており、中国のアニメやコンテンツでビジネスをする方であれば一読してみる価値はある。ちなみに、冒頭のニューズウィークの記事によると、中国の海賊版が横行していた問題に関しては、2010年以降はかなり中国政府当局の取締りが厳しくなってきており、当局によって削除されるぐらいならばと、正式な方が安心・安全ということでユーザーの間で正規版の方が地位を得ている流れとなっているとのことである。

では、折角なので日本アニメを配信しているサイトをいくつか紹介してみたいと思う。

※リンク切れの場合はトップページの検索窓から「動漫」と打込んでみるとすぐに見つかる。興味深いことに、日本語で検索してもある程度引っかかるようだ。

テンセント(wechat運営会社)資本の腾讯视频テンセントビデオと読む)

アリババ資本の優酷土豆(YOKUと読む)、

百度(バイドゥ)資本の愛奇芸(アイチーイーと読む)

の三大IT企業によるものの他、いち早く正式に日本アニメの配信権を取得し、日本をアニメ専門として配信している「ビリビリ動画」(上海幻電信息科技有限公司が運営)というものもある。こちらの方は、基本的に日本アニメ専門なので、見た瞬間すぐに分かるもので、例え中国語が出来ない人が見たとしても興味をそそるような作りである。が、しかしそれにしても、検索した瞬間私は思わず吹き出してしまった。検索結果からして完全に日本のオタクの世界である。、、私もパソコン上でこのような顔文字や表現をどうやって自在に出すのか、また、そうした文字の組合わせの意味もあまりよく分からないのだが。。。何はともあれ、日本語でも検索が出来るか、是非お試しあれ!

 

出典:嗶哩嗶哩 2017年6月6日

※ちなみに、海外配信ということで中国を中心に取り上げたが、米国にはcrunchyroll(クランチロール)というサイトがあって、テレビ東京や各アニメ会社とも提携し日本アニメの配信を手がけている。興味のある方は以下のリンクをクリックしてみると、なかなかエキゾチックな世界である。

crunchyrollのURL http://www.crunchyroll.com/

 

 

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